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新宿K’scinemaに出向いた。 
約80席の小劇場、フィット感ある心地よい劇場だ。

友人に勧められるままにやってきて、前情報を得ることなく席につく。
観終われば、全編モノクロで、約2時間半の長編映画。
モノクロームな世界に引きずりこまれ、全く退屈することはなかった。
ずしりとした気づきを受け取る。

実はタイトル「コントラ」の意味がわからず、つい先程ネット検索してみた。
反対のモノ、反対の側という意味らしい。
コントラストの「コントラ」なのだろう。
なるほど合点がいく。
モノクロの中に、いろんなコントラストがちりばめられていた。

・白と黒
・前と後
・進むと退く
・ひとりと大勢
・友と親戚
・無口と多弁
・男と女

(イメージ写真下に続く)

劇中に、正体不明で得体がわからない男。
汗垢まみれのランニングと土ボコリまみれのズボンをまとった男。
そんな男が、無言のまま素足で後ろ向きに田舎街を走り抜ける。
男は微塵も休むことなく、後ろを向いてただただ走り続ける。
誰にも止められず、際限なく、、、
そう命がコト切れるまで永遠に走り続けるのではと思えるくらいに、、
そんな映像が度々、映しだされる。

劇中に様々な対立と葛藤が渦巻く中で、ブログ人の脳裏にも多くの?? ?が渦巻く。
彼は何者なのだろう?
彼は何処からきたのだろう?
彼はどうして後ろ向きに走るのだろう?
彼は何故、話すことが出来ないのだろう?
・・・・

映画のエンドロールが始まった頃だろうか、
スクリーンに監督のメッセージが映しだされた。
「この映画を、若くして戦争に動員され、亡くなった学生戦士に捧げる!」
こんな雰囲気のコトバだったように記憶している。

渦巻いていた疑問?は一瞬にして氷解した。
男は学徒出陣した若き兵士、還るべき処を見つけられぬ亡霊だったのだろう。
誰からも供養されることなく、彼岸に渡れず、此岸で彷徨い迷走していたのだ。
誰かに弔ってもらえることを願って、時空を逆走していたのだろうか。

劇中、この男と一時ココロの交流を重ねた女高校生が、いくつもの物語を経て歩兵銃を見つける。
戦後間もなく帰還したおじいちゃんがこっそり裏山に埋めた銃、という設定だ
女高生は、唐突に姿を消したオトコを追い、丹念に改修された銃を携えて里はずれの小高い丘に登る。
姿を消したオトコを追想、そして銃口を天空に向ける。
銃声が轟き渡る。
あたかも追悼の礼砲のごとくに、、霊を弔うごとく。
その時、後ろ向きに走る男は彼岸へ渡り、此岸から消えていった。
コントラ、彼岸と此岸。

未だ還れない多くの遺骨・遺品が供養されることなく、未だどこかに横たわっている。
そんな気づきを与えてくれた作品に、感謝したい。
合掌。

監督は、日本 在住のインド人、アンシュル・チョウハン。
そして主たる演者のひとり、間瀬英正。
大阪アジアン映画際にて最優秀男優賞を受賞。
実は彼、俳優業を営む最中の一昨年に早稲田に拠点を置く「流山児事務所」主催のWS(ワークショップ)に参加。
偶然にもブログ人も参加し演技アドバイスをもらった経緯がある。
益々の発展を期している。

2019年公開、日本映画

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最終更新日2021-05-03
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