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新札の肖像となった「渋沢栄一」は文化人なのだろうか。
新札発行の報道を聞き、疑問を持つ。
新たな紙幣の肖像の選定理由は、「前2回の改刷時の条件を踏襲し、明治以降の文化人であること。」
と、麻生財務大臣は会見で明かにしたのだ。

「渋沢栄一」は、日本で初めて利益追求を目的とする株式会社を設立し、400社を超えて会社創設に関わった実業家であり、そして日本近代資主義の父と言われている。
実業家とは、事業利益の追求を目的として、ヒト(労働者)・モノ(資材)・カネ(資)を使い、事業体を運営し未来に繋いでいく者だ。

近代資主義を先導する実業家は、文化人なのだろか。
何故、実業家「渋沢栄一」は文化人として認定されたのだろうか。
ネットで探索するも、その答えを見い出すことは出来なかった。
文化人として認定された理由について、無手勝流に想像してみたい。
ちなみに、“文化人”を、分厚い紙の辞書:広辞苑で引くと以下のとおり表記されていた。
・知的教養がある人。多く社会的活動に関わる学者・芸術家などをいう。

(イメージ写真下に続く)

渋沢栄一を、改めてネットで探索し、概観する。
波乱万丈にダイナミックに生きてきた人生の足跡が垣間見えてきた。

<渋沢栄一>
埼玉に生まれ、江戸の幕末に尊王攘夷の風を受け討幕を企てる。
が、縁があって後日なんと、幕府の長・慶喜に仕えることになり、さらにパリ万博使節団として渡航。
なんとも180度転換、幕府に刀を振り上げた者が、幕府の命により世界友好・交流の場へ赴いたのだ。
なんという強運の持ち主なのだろう。
渡航先のフランスで多くを見聞、明治維新後に帰国した後は、日本へ多くのコトを還元した。という。
そのコトの多岐にわたること、ビックリさせられる。
日本で初めての株式会社を設立。
・民間(三井・小野)出資による初めて民間(株式会社)銀行である第一国立銀行(国営でない)を設立。
・多様な地域通貨を統一し貨幣制度の確立に尽力。
・英語の「BANK」に対する和名「銀行」の名付親
・証券取引所の設立
日本女子大学の設立など女子教育に尽力
明治維新の頃、まだ会社が存在していなかった時代に、株式会社を400社超えて設立するなど、近代資本主義のインフラを整えた。

文化人の定義(広辞苑)とされる“多く社会的活動に関わってきた”という事は見えてきた。
しかし、どうも学者・芸術家としての姿が見えず、“文化人”と認定された事に、未だ釈然としない。

本「論語と算盤(そろばん)」の存在に気が付いた。
「論語と算盤(そろばん)」は、「論語」を実業の現場に活かそうと、渋沢栄一が講演などで世に訴求してきたコトをまとめた本だ。
論語は、紀元前の中国に生まれた思想家・孔子とその弟子の言行録であり、治政者(王)としての心得などをはじめとして、人生における大切なコトが記述された書物で、古今東西に読まれている。
そして数年前には大リーグ・エンジェルスの大谷翔平選手も読んでいるとのことで、渡米当時に話題にもなった。
3年位前だろうか、この本に関心を持ち、この現代訳本をネットで購入。
その後、本棚でホコリを被っていることを思い出した。

渋沢は、「論語」を「実業界」に活かそうと学者のごとく探求し、実業家として実践してきた。
「算盤」には、「算盤高い(利にさとい)」など、ややもすれば負をイメージさせ、「論語」とは両極の語感を持っている。
この「はなはだ利益を求めるコト」と「はなはだ道徳的なコト」の両極にあるコトを、渋沢は繋いだ。
他人を騙し出し抜いて「利」を追求するのでなく、実業においてこそ論語の精神(仁・義・礼・忠・信)を活かし、
その結果として「算盤(そろばん)」勘定が大いに成り立つ。そのことを実践を加えて探求し、世に示してきたのだ。

「利の追及」を生業とする実業の領域に「道徳的」思考を根付かせようとした。
新しい領域を開拓しようとしたその営みは、実に“多く社会的活動”として認められ、その探求は学者・芸術家に勝るとも劣らないだろう。

ここに、文化人たる「渋沢栄一」を改めて認識し、合点をした次第。
今ブログ人が居住する埼玉が誇る偉人であり文化人であった(故)「渋沢栄一」に敬意を表明したい。


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