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公式サイト:映画/万引き家族

第71回カンヌ映画祭で、パルム・ドール賞受賞と聞く。
今年5月に開催されたフランスが国レベルで支援する映画祭のコンペディション部門で最高賞を授与された、という。
*カンヌ映画祭の公式サイト
世界から21作品が応募し、最高賞を授与したのは1作品。
今回パルム・ドール賞の盾を受け取ったのは、監督是枝裕和(これえだひろかず)。

世界に冠たる映画祭が今年1番と認めた映画「万引き家族」。
この映画をここ日本の映画館で観る。
ココロに伝わってきた映画だった。
これが、「是枝(これえだ)節」。
世を写し取り問題を提示しつつも、ココロを温かくしてくれた映画だ。

随分と昔に観た「そして父になる」を思い出す。
その映画にも、今回主演のリリーフランキーは共演し、やはり家族をテーマにしていた。

最近、現実に子供虐待のニュースがまたかとばかりに、メディアが報道しているせいか、妙にリアリティを感じる映画だ。
(以下、一部ネタばれ、ご容赦。。)

(イメージ写真下に続く)

都会の真ん中に、今にも朽ちそうな一軒家屋に住む一家6人。
オヤジ(リリーフランキー)は、ケガで仕事を失い、パートのカーちゃんは、リストラ。
一家の唯一の固定収入は、バアチャン(樹木希林)の年金。
樹木希林の存在感は半端じゃない。
劇中では、日々不足する食料品と生活用品は、オヤジと息子が万引きで用立てていた。

時に、この2人が帰り道に見つけたのは、どこかのある家のベランダで寂しそうにしている幼い女の子。
誰の許可を得ることもなく、女の子を勝手にボロな自宅に連れ帰って伴に生活を始める。

劇中のある日、カーちゃん(安藤サクラ)と女の子が自宅の風呂へ一緒に入った時。
カーちゃんは、幼少の女の子の腕にDV(家庭内暴力)痕を見つける。
そして、女の子もカーちゃんの腕に自分と同じ傷跡を見つける。
お互いの腕に残っているのは火傷(やけど)跡。
アイロンのエッジを腕に充てられて残った跡。
女の子は、カーちゃんの火傷跡を小さな手で愛おしく何度何度もなぞる。
二人は、それぞれがDVで為された悲痛な体験を無言のうちに共有。
風呂場で交わす二人の精一杯の愛情が、なんとも柔らかい空間を作っていた。
ゆりかごのようだ。
このカーちゃん役の安藤サクラがなんともイイ。
胸が締め付けられる。

劇中の設定は、この家族6人に血縁はなく、血縁なき6人それぞれが持つ過去を一つ屋根の下に置いて暮らしている。だ。
一般的には、夫婦を起点として血縁を伸ばして、家族としての営みを重ねるのだろう。
が、この家族には夫婦のカタチ(結婚)もなく、子供たちとの間に血縁もない。
極貧で、誘拐もどきの状況の中、他人の6人が集うこの家族は温かく、あばら屋ながら柔らかな空気感の中で暮らす。
よぽど家族らしい。
「家族とは」、「家族を繋ぐ絆とは」何なんだろうと、考える。

一家の暮らしを万引きによって支え、時に家でボロボロの本を見つめる男の子は、小学校へ通う同世代の子らを横目で見て「家で勉強できない奴が通うんだ」と呟く。
そして別日、小学校に無縁のこの兄貴分の子は、DV痕を持つ女の子を連れ添って駄菓子屋に入り、万引きを誘う。
女の子がコトを為し店を出たことを確認、後追いで兄貴分は駄菓子屋を出た。
その時、店のオヤジ(柄本明)が見計らったように店奥から出てきて「妹にさせるな」と言い、兄貴分の男の子に二人分の菓子を渡す。
このオヤジ、のりしろ(寛容のココロ)があるなーーー。
こんなオヤジ、今時いるのだろうか。
我が身だったら、どんな対応とるのだろうか。と考えてしまう。

「家族のあり方」を考えさせられる。
家族が成立する条件は、「婚姻届け」、「出生届け」などカタチなのだろうか。
また、万引きせずとも暮らしが成り立つ十分な「お金」なのだろうか。
かといって、「愛おしい」だけでは、いずれ家庭も家計も破綻する。
この「万引き家族」は、破綻して欲しくなかった。。。


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