映画を感じる。「彼女がその名を知らない鳥たち」
先月、遠方より来たる友人を囲んで、6人でジョッキを傾けた。
ビッグ・プレゼント!!!
有楽町スバル座の株主優待カード。
このカードで、半年で計6回も無料で観られるようだ。
超ウレシイ。
ありがたい。
先日その優待カードを手にして、スバル座に向かった。
東京・JR有楽町駅から徒歩1分。
単館、1スクリーンで、文芸作品を主体に掛けている映画館だ。
一日4回、同じ作品を上映している。
事前情報取らず、
ネット検索もせず、飛び込んだ。
1スクリーンで、作品選択の余地なし。
『彼女がその名を知らない鳥たち』
当日上映していた作品名だ。
原作は、同名のミステリー小説。
それを映画化したらしい。その事を後から知った。
1人の女と3人の男。
幻なのか、現(うつつ)なのか、
陰鬱な空気感の中で、4人が絡み合う。
3人の男に関わりながら愛を消化できない女役を担った蒼井優。
鬱屈した愛を貫く変質的オヤジ役を担った阿部サダオ。
小鳥らしき黒い影ぼうしが飛び立って、エンディングとなった。
(写真の下に続く)

館内が明るくなり、?マークが脳内をよぎる。
作品タイトルの意味する事は何だろう?
エンディングで現れた小鳥風の影ぼうしは何だったのだろう?
独断的偏見的に回想してみる。
こんな童話があった。
「幸せの青い鳥」を探す幼い兄妹。
後に、青い鳥は身近にいたことを知る。
銀幕中の彼女にとって、3人の男は「名を知らない鳥」であり、黒い鳥。
(劇中では、それぞれ名前はあるのだが、、、)
人は誰でも、「幸せの青い鳥」を幻の鳥かごに囲っておけず、
「青い鳥」はするりと飛び去ってしまう。
そして、「黒い鳥」が知らぬ間に鳥かごに潜り込む。
のかもしれない。
夢・幻から目覚めた時には、黒き鳥は羽ばたき、遠き所へ飛び去って欲しい。
そしていつかは、青い鳥になって戻って来て欲しい。戻ってくるはずだ。
という願いを作者は投げかけているのだろうか。
エンディングで、
阿部サダオ演じる鬱屈純愛男はビル屋上から身を投げる。
名も知らない黒い鳥3羽は飛び去る。
人に巣ごもりしている黒き鳥たちも、連なって一斉に飛び立つ。
そして夢・幻は、カーテンを降したのではないか。
ほのかな期待を込めて、、、
いつかは、青い鳥が戻ってくることを、、、
身近に寄り添っている青い鳥に気づくことを、、、
そう、鬱屈純愛男は青い鳥だった?
そういえば、中島みゆきの
「空と君のあいだに」、・・・・に、こんな歌詞があったことを思い出した。
君が笑ってくれるなら、僕は悪にでもなる。
銀幕の中では、
君が笑ってくれるなら、僕は犯人にでもなる。だったのか、、、
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/FP事務所 ネクストプレイン/

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