映画、「北の桜守」。桜に思いを寄せる。
109シネマズ(とうきゅうしねままず)でアトラクションを体験した。
4D(4次元・体感型映画)でない。
(*上映シーンの効果を高めるため、座席が振動したり、香りが出てりする映画システム)
その最中に、この何十年間出会ったことのないコトに遭遇。
子供の頃、随分と昔に出会ってから、久方ぶりだ。
一瞬、子供の頃通った映画館が脳裏をよぎる。
館内後方の窓口から放たれる光と音「カタカタ、カタカタ」。
昔の映画館の舞台裏をイメージさせていた。
上映中盤を過ぎた頃だろうか。
スクリーン全面が、唐突にモスグリーン一色に反転。
演出?
と思いきや、その風景は変化せず、コエとオトが館内を一人歩き始めていた。
1分も経過したころだろうか、
出入り口近くに座っていた方(お客さん)が席を立ち、外へ。
間もなく、館内は明るくなり、係り員がやってきた。
トラブルを陳謝。
只今対応中、暫らくお待ちください。と言う。
10分程度経過しただろうか。
ようやくスクリーンに実像が現れ、再開箇所を探って、途切れたあたりのシーンを行きつ戻りつ。
何度か試行錯誤が繰り返され、ようやく再開場所が確定。スタート。
20分は掛からなかったが、想定外のアトラクションを体験。
上映が終わると、出入口に係員が現れ再度陳謝。
そして、無料チケット1回分を全員に配布。
観客側にとっては想定外。
しかし、劇場側にとっては、「リスク管理」の内だったのだろう。
初動が若干遅かった感はあるが、しっかりと対処されていた。
(イメージ写真下に続く)

今回、途中遮断されてしまった映画は、「北の桜守」。
前々から、「吉永小百合」出演で待ち遠しかった映画だ。
なんと120作目となる映画出演だそうだ。
ここ最近の「吉永小百合」が出る映画は、昭和・戦時中より前の時代を背景にした作品が多いが、
例にたがわず、今回もそうだ。
女性にとっては生きずらい時代の中、過去を身の中に閉じ込めながらも、強く逞しく、そして優しく生きる母親像が「吉永小百合」のイメージに重なるのだろうか。
出征した旦那(阿部寛)は、1個のシベリアの石となって帰り、
二人の子供の内ひとりは、母と本州へ帰る道中の最中、海の中に沈む。
母は息子が海に沈んだことの責を心に背負い続ける。
一方、いつか、いつか息子が帰ってくることを、母は想い続け
そしていつか、旦那が戻ってくることを、妻は心密かに信じていたに違いない。
かつて家族4人で健やかに暮らした樺太の自宅前い咲く「桜」と伴に、、
「桜」は、ひとの様々な思いを受け入れてくれる。
思いが重ねられた「桜」に、ひとは再び思いを寄せる。
私もかつて満開の桜を見せてやりたかった人がいた。
そんな「桜」をタイトルとした日本映画は、しっとりと感情を覆ってくれる。
そんな事を思い起こさせてくれた映画だった。
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/ FP事務所 ネクストプレイン /
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