映画、「空海 KU-KAI 美しき王妃の謎」。壮大なサスペンス抒情詩だった。
「空海」
密教の伝道師で、真言宗の開祖。
不勉強でほとんど未知だが、もう少し知りたいと思っている日本の僧。
が、その期待は早々に裏切られた。
史実とは全く異なるモノガタリだった。
原作は、夢枕爆が創作した壮大なサスペンス抒情詩。
なんと1987年に執筆スタートし、それから17年かけて完結させたという。
そんな原作を脚本化し、角川歴彦が壮大なスペクタクルな映画として日中合作で製作した。
原作を読んでいないことから、原作部分と脚色部分、それぞれの領域は不明だが、
よくぞここまで発想を広げ、壮大なモノガタリに仕立て上げたものだと、
この映画の創り手に拍手、大拍手だ。
劇中に廓が出てきた。
なぜか、印象に残っている。
いつの時代も、どこの土地でも、男は女を必要とし、女は男を必要として、伴に生きてきた。
そんなことを暗示しているのだろうか。
目映いばかりの廓内の館は一瞬「千と千尋の神隠し」の館を想起させる。
そしてVFX三昧。VFXでお腹一杯。
(イメージ写真下に続く)

映画館を出て、劇中に出てきた主要な人物をネットで探ってみた。
・空海(弘法大師)
・楊貴妃
・白楽天
・安部仲麻呂
・空海。
平安時代初期の人。774年から835年。
当時遣唐使として唐に渡り、密教をマスターし、日本に戻り高野山にて真言宗の開祖となった僧。
若き天才僧侶。
・世界3大美女として名だたる「楊貴妃」。
楊が姓、貴妃とは皇后に次ぐ称号だという。719年から756年。
唐の玄宗皇帝から寵愛を受け、結果的に皇帝の政を疎かにさせた姫。
元は息子の妃だったが、とある時に、父である玄宗皇帝に見い出されたのだという。
・白楽天
唐時代の詩人。
「源氏物語」、「枕草子」など日本の平安文学に影響を与えたという。
・そして、安部仲麻呂。
奈良時代の遣唐留学生で、唐で高級官僚になり、「楊貴妃」の夫である皇帝・玄宗に仕えた。
終生、日本へ帰国できなかった。という。
歴史上の大人物を登場させて、新たな壮大なモノガタリをよくぞ作ったものだと、脱帽する。
随分と以前に群馬の県立美術館の企画展示で、畳10畳程の大きさに描かれた密教「曼荼羅」2枚を見た。
宇宙の世界感が描かれている。という。
が、当時全く判らなかった。ことを思い出した。
今もって、わからない。
この映画にも、そんな宇宙の世界観が表現されていたのだろうか。
我が身に、わかる時がくるのだろうか。
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/ FP事務所 ネクストプレイン /
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