「人生100年時代」を探る(4)。明治時代の平均寿命は40歳台。超長寿化、延びる寿命はプレゼント?リスク?
寿命は延びている。
寿命に係る過去データを探ってみた。
明治24年の統計データを見つけた。
厚生労働省が公表する「生命表」だ。
明治24年から明治31年までの、平均寿命(=0歳の平均余命)は、以下のとおり。
・男性/42.8年
・女性/44.3年
なんと、織田信長は「人間50年」と謡ったが、その時代より低かった。
その後、時代はすすみ、
時は、昭和31年(1956年)。
今から、概ね62年前。
当時の経済企画庁が報告した経済白書にて、宣言されたメッセージがある。
白書の最後に結びとして書かれた。という。
日本経済は、復興需要を通じ急速な成長をとげて戦争の傷跡は癒え、もはや「戦後」経済ではない。
通称、『もはや「戦後」ではない。』
当時、流行語大賞があったなら、受賞したに違いない。
終戦(昭和20年)から、11年あとの事だ。
前年(昭和30年)の実質国民総生産(GNP)が戦前の水準を超えた。ことが宣言の背景らしい。
更にこの翌年(昭和31年/1957年)には、別の流行語が世を騒がした。
「一億総白痴化。」
(*「白痴」は、歴史を確認する意味で使用)
テレビは非常に低俗で、テレビばかり見ていると人間の想像力や思考力を低下させてしまう。との事。
評論家大宅壮一が言いだしっぺ。週間誌に掲載されたことで一挙に広まったという。
そんな時代の平均寿命を確認する。
厚労省から公表されている資料では、
昭和31年分のデータは見つからず、相和30年データで確認したい。
・男性/63.60年
・女性/67.75年
(いずれも、単位は年)
(イメージ図の下に続く)

そして、時代は今。
ライフシフトという本に、カルフォルニア大学の予想による未來の平均寿命が掲載されている。
ここ日本では、
2007年生まれの子供(今年11歳)の半数は、107歳より長く生き、
2014年生まれの子供(今年4歳)の半数は、109歳を超えると、予想されている。
その昔には、思いもよらなかった人の超長寿化。
これは、プレゼント?
これは、リスク?
P.S
超長寿化に向かう日本、「一億総活躍社会」を目指す。
これは、プレゼント?
これは、リスク?
====================
/ FP事務所 ネクストプレイン /
- 関連記事
-
-
「人生100年時代」を探る(6)標準生命表が11年ぶりに改訂。そして保険料が一部改定。 2018/03/16
-
「人生100年時代」を探る(5)。ぴんぴんコロリ、ならず。健康寿命は上昇、が不健康な期間はもっと延びている。 2018/03/15
-
「人生100年時代」を探る(4)。明治時代の平均寿命は40歳台。超長寿化、延びる寿命はプレゼント?リスク? 2018/03/09
-
「人生100年時代」を探る(3)。織田信長は「人間50年」と舞い謡った。原点は源平合戦だった。 2018/03/08
-
「人生100年時代」を探る(2)。寿命と余命。単位は年。 2018/03/05
-