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仮想通貨NEM(ネム)の不正流出の全体像が見えてきた。
仮想通貨取引所を運営するコインチェック(株)のセキュリティ上の不手際が浮き彫りされた。

仮想通貨(NEM:ネム)の不正流出は先月(1月)26日。
午前0時2分に始まった。
最初の流出額は、1,100円(日本円換算)。
犯人にとって、ほんの小手調べだったのだろう。

その2分後、
午前0時4分。110億円が流出。
その後も断続的に毎回110億円の資金流出が続き、
午前0時21分には、被害額(概算580億円)の99%が奪われた。と日経新聞は伝えた。
たった20分で580億円(日本円換算額)が奪われた。

その後、当事者のコインチェック(株)が、残高異常を検知したのは、
午前11時25分。なんと、11時間後だ。
午後 0時25分。仮想通貨(NEM:ネム)の売買を停止。
午後 5時23分。大半の仮想通貨の売買を停止。

何という事だろう。
犯人は、セキュリティが甘い取引所、セキュリティが甘い仮想通貨を狙った。
周到に準備し実行したに違いない。

仮想通貨の取引は、全て口座を指定して行われ、その口座を利用する際は電子鍵を利用する。
この電子鍵の管理が最重要事項だ。
この電子鍵にセキュリティを確保するには、以下の対応が必要だと、言われている。
①電子鍵は、ネットから切り離して管理すること。(⇒ホットウォレット)
②電子鍵は、複数設けて、分散管理すること。(⇒マルチシグネチャ)

コインチェック(株)は、仮想通貨取引に対し上記の仕組みを採用していなかった。
セキュリティ確保を怠っていた。
セキュリティの甘さが招いた当然の成り行き?

そして、異常検知の遅さ。
検知されるまで、おおよそ11時間。
管理されていないに、等しいのではないか。

そんなコインチェック(株)に対し、金融庁は、改善命令を発動した。(先月29日)

(イメージ写真下に続く)

現世の動きを見透かすかのように、
実は、不正流出し(盗難され)た仮想通貨(NEM:ネム)はその後も口座間を移動している。

奪われた仮想通貨は、
奪られて間もなく、流出先の口座から9つの仮想通貨口座に資金が移動し、
さらに後日、また別の口座へ資金が移動した。という。
現在、流出した資金は約20口座に分散された。ことが判明した。とのこと。
資金分散させ、監視かく乱させることを狙ったらしい。といわれている。

奪われた仮想通貨の移動は監視されている。
移動先の口座、その口座に移動した金額も、わかっている。

が、その口座の持ち主が分からないのだ。

なぜ?
仮想通貨の仕組みを追ってみたい。
ーーーーーーーーーーーーーーー
仮想通貨の移動は、口座(のようなモノ)を利用する。
仮想通貨の送り手は、送り手の口座から受け手の口座に向けて、送金(移動)指示。

口座は、誰か中央で口座管理する者から発行されるモノでなく、また受け取るモノでない。
そもそも、口座を管理する者はいない。
口座は、誰にも管理されていない。
口座は、仮想通貨の取引(または移動)を希望する者が自由にネット上に設けることができる。のだ。
口座は、開設時にシステムで処理された乱数で表現され、その口座を作った持ち主は俗人的に特定できない。
口座の持ち主は、仮想通貨の取引ネットワークの中にいる限り、永遠に不明だ。

唯一、仮想通貨が取引ネットワークの外に出る時、その主は判明する。
取引所で世の法定通貨に両替され、両替者に渡る時、その両替者は特定されるのだ。
ーーーーーーーーーーーーーーー

が、盗難された仮想通貨が取引ネットワークの中で、
少額への分割が何度も繰り返され、多くの口座への分散が何度となく繰り返された時、
その受け手は、犯人でなくなることもあるだろう。
相当にかく乱されることもあるだろう。

現在、関係者は、盗られた仮想通貨(NEM:ネム)の返還を求めようと準備している。
などとの報道もあるが、解決までにはまだまだ時間を要するだろう。

これは、今回の当事者(コインチェック)の話に終わらない。のではないか。
他の仮想通貨、他の取引所においても、同様な状況にある。そんな可能性を否定できない。だろう。

そんな懸念をよそに、様々な欲望は歯止めされることなく、そこここに渦巻く。
仮想通貨(NEM:ネム)の相場は乱高下する。
新たな投資機会を狙う輩が虎視眈々と、状況を注視している。

セキュリティの甘さ等、問題を抱える取引所が参加している可能性がある中でも、仮想通貨市場は開かれている。
それでもそこで投資する際は、セキュリティを確認したい。
それでもそこで投資する際は、投下できる金額を精査し、その限度額を自ら設定して取り組んで欲しい。


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/ FP事務所 ネクストプレイン /




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