NPO理事長の告別式に参席して。地域づくりに熱い方だった。
昨日、葬儀に参席させていただいた。
自ら住む地域を活性化しようと、地域に根差し活動されてきた方の葬儀だった。
退職後にNPOを立ち上げ、理事長として今まで街づくりに尽力されてきた方だ。
聞けば、その当時ガンを発症された中で、熱い思いを引き金にNPOを発足させた。と。
穏やかな風貌ながら、意欲満々の方だった。
まだまだ73歳。
まだまだながら、残念ながら、天寿を迎えられた。
葬儀の中、お孫さんのすすり泣く嗚咽が、故人の好々おじいちゃんぶりを感じさせた。
(イメージ写真下に続く)

NPOでは、ご本人の人徳と人脈で事業を切り開き、展開してきたのだろう。
親類、親戚の方々もさることながら、一般席にて参席される方々も多い。
その一般席の中にも、目を赤くする方々を見る。
告別式が進む中で、お二人の言葉を思い出す。
その一人は、本NPO・本理事長の元で地域活性化を目指し、事業を推進してきた若き理事の言葉だ。
「少年のような理想を持った方」
利ざやをとるようなビジネス指向でなく、採算重視せず「担うべき事業」をまっすぐに取り組む姿勢を表現された言葉だったと、記憶している。
そして、ご本人の言葉。
「徘徊できる街づりをしたい」
この言葉をご本人から聞いた時には、驚いた。
我が身とは、まったくの逆転的発想だったからだ。
身勝手な我が身が、認知症高齢者を家族に持った場合には、以下の事に注力し対策するのではないか。
第一は、徘徊させない事。
第二に、徘徊された際には、いち早く身柄を捕捉し、元の場所(自宅等)へ戻す事。
一端、我流の考えを傍らに置いて、認知症高齢者数を推計したサイトを見つける。
厚労省のサイトに参考資料が掲載されていた。
認知症施策推進総合戦略
~認知症高齢者等にやさしい地域づくりに向けて~
(新オレンジプラン/平成27年1月27日))によれば、
2025年に、65歳以上高齢者の20%に相当する700万人が認知高齢者。と推計している。
2025年とは、通称「2025年問題」で話題だ。
団塊の世代が75歳以上となり、一気に医療費が増大し社会保障とその環境周りの検討は待ったなしだ。
2025年、高齢者の4人にひとりが認知症になることを前提としたこの新オレンジプランの冒頭に、
今や認知症は誰もが関わる可能性のある身近な病気だ。と書かれている。
そんな問題を地域ベースで真剣に考えている方だった。
ご本人の発想は、身勝手な我が身の考えとは全く違った。
発想の根っこは、「徘徊よし。」だ。
徘徊できる街。
徘徊を見守る地域。
徘徊を寛容に受け入れる地域。
そんな地域、街づくりできたらいい。
と、70歳超えた方が熱っぽく語っていた。そんな時があった事を思い起こす。
いつかそんな時は、来るだろうか。
合掌。
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/ FP事務所 ネクストプレイン /
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